現在、WTIの原油価格は1バレル100ドル以上ですが、アラブの産油国は昔から、イスラム諸国や非同盟の開発途上国に対し、安値で原油を売る傾向がありました。

また、中国やインド、ロシアなどの石油会社が、アフリカの産油国に対し、資金援助やインフラ整備などを行う代わりに石油開発の権利を取得しています。

この政治メカニズムで取り引きされる石油の価格は、WTI相場よりはるかに安いはずです。

このように、世界では原油価格について、2通り、二重価格が存在しているようです。

世界の多極化に賛成する国は、1パレル20ドルの「非米価格」、米英中心主義に肩入れする国は1バレル100ドルというような極端な二重価格ということになります。

この原油二重価格は米国を中心とする国と米国には背を向けている国の存在があることと、実態のないマネーゲーム上での高値の原油価格に翻弄されている実態が浮かびてています。

また、その国がいくらで原油取引をするかというのは、国家間の秘密ですから、実態もつかめませんし、利害関係も生まれてきますから、原油二重価格というのは、複雑な世界を浮かび出しています。

地球は一つ、世界も一つ、原油二重価格、ということです。


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